メールや社内文書でよく使う
「いたします」「致します」。
どちらも見かける表現ですが、
「どっちが正しいのか」「漢字のほうが丁寧なのか」
と迷う人は少なくありません。
この記事では、
「いたします」と「致します」の違いと、実務での判断基準を整理します。
結論:基本は「いたします」(ひらがな)
まず結論です。
- いたします:補助動詞(ひらがな)
- 致します:動詞「致す」(漢字)
現代のビジネス文書では、
「いたします」をひらがなで書くのが基本です。
「いたします」は補助動詞として使われる
「いたします」は、
他の動作に付いて謙譲表現を作るために使われます。
例
- 確認いたします
- 対応いたします
- ご案内いたします
この場合、「いたします」自体に
強い意味があるわけではなく、
文全体を丁寧にする役割を持っています。
そのため、
ひらがな表記が原則とされています。
「致します」は動詞として使う場合
「致します」は、
動詞 「致す(行う・引き起こす)」 の意味が
はっきりしている場合に使われます。
例
- 謹んでお詫び致します
- 全力を尽くし努力致します
- 責任を持って対応致します(強調)
このように、
行為そのものを強調したい場合に
漢字が使われることがあります。
ただし、
日常的なビジネス文書では使用頻度は高くありません。
よくある誤解
誤解①:漢字のほうが丁寧
→ 必ずしも正しくありません
丁寧さは表記ではなく、
言い回しや文脈で決まります。
誤解②:社内文書では「致します」が正解
→ むしろ「いたします」が無難
多くの企業や公的文書では、
- 表記の統一
- 読みやすさ
- 文法的な自然さ
を重視し、
ひらがな表記に統一しています。
実務で迷わない判断基準
次のように考えると分かりやすいです。
- 形式的な丁寧表現 → いたします
- 意味を強調したい行為 → 致します
ただし迷った場合は、
ひらがなを選んで問題になることはほぼありません。
迷ったらどう書く?
結論はシンプルです。
ビジネス文書では「いたします」で統一してOK
メール・社内文書・ブログでは、
このルールで困ることはほとんどありません。
公用文ではどう書く?
国の公用文のルール(「公用文における漢字使用等について」)では、「〜してください」「〜していただく」のように、ほかの言葉に付いて補助的に使う言葉はひらがなで書くとされています。
「確認いたします」の「いたします」も同じように補助的な使い方なので、ひらがなで書くのが一般的です。
例文:メールではこう書く
- 確認いたします。(補助的な使い方 → ひらがな)
- 本日中にご連絡いたします。(同上)
- よろしくお願いいたします。(同上)
- すべて私の不徳の致すところです。(「引き起こす」という意味の動詞 → 漢字も使われる)
まとめ
- 意味は同じだが文法上の役割が違う
- 補助動詞 → いたします(ひらがな)
- 動詞として意味を持つ → 致します(漢字)
- 迷ったらひらがなで安全
日本語メモ:ひらがなと漢字の使い分け
「意味は同じに見えるけれど、書き方に迷う日本語」を 1 本ずつ整理しています。


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